FEMAP v8.3.0 日本語版
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本書には、『FEMAP Version 8.3.0 日本語版』のリリースに関する情報が記載されています。本書に含まれる内容は他の文書に含まれる内容よりも新しいものです。リリース後の追加情報に関しては、http://www.cae-nst.co.jp/ および http://www.femap.com/ をご参照ください。
内容:
FEMAP v8.3.0 日本語版 更新情報
この章には、FEMAP v8.3.0 および FEMAP v8.3.0.1 (v8.3a)の更新情報が記載されています。
なお、行末に “(8.3a)” と記載されている項目はFEMAP v8.3.0.1の更新情報です。
[エンティティ選択]ダイアログの[ピック]機能に、[アウトプット]を追加しました。これは、解析結果による選択条件(結果の種類、結果値の上/下限など)を指定することにより、その条件に合致するノードやエレメントを抽出する機能を提供するものです。
ノード荷重定義時の[エンティティ選択]ダイアログで、[ピック]-[フェイス]によるノード選択を行うとFEMAPがクラッシュする問題を修正しました。
カラーパレットのスライダーを使ってカラーを変更できない問題を修正しました。
アイソライン表示をサポートしました。これはソリッド要素のアイソサーフェイス表示と同様の機能を平面要素向けに提供するものです。
ストリームライン表示(流線表示)をサポートしました。
9つの関数を同時に1つのXYプロットの中に表示する機能を加えました。
ダイナミック ローテイトでモデルの表示向きを変更したとき、カーブに沿ったメッシュサイ ズを失うことがある問題を修正しました。 (8.3a)
アクティブな拘束セットがない場合、ノードの永久拘束シンボルを表示するように機能を追加しました。 (8.3a)
ポイント/カーブ/サーフェイス上の荷重をローカル座標系で方向を指定したときの表示を修正しました。 (8.3a)
ジオメトリに関するダイナミック クエリ表示時に、そのジオメトリに関連付けられたノー ド、エレメントおよびエレメント フェイスのメッシュ情報を表示するように機能を追加しま した。 (8.3a)
作業中に明示的な保存を行うまで、モデル データベースの自動バックアップが阻害される問題を修正しました。
エクスポート コマンドから解析セットの使用、選択を行えるようにアップデートしました。
(解析セット マネージャからも解析モデル ファイルを書き出せるようになりました)
ほとんどのエンティティ選択に有効な[高速レンダーピッキング]の他に、新たに[高速カーブピッキング]と[ラインを使ったエッジ]を加えました。カーブ選択において速度を抑制して、より正確なピッキングを行いたいときや、エレメントまたはサーフェイスのエッジのハイライト表示に問題があるときに効果があります。
ダイナミック ローテイションによる回転の間、シンボルとして表示されるエレメント(例えば質量エレメント)の描画を抑制する[エレメント シンボル]オプションを加えました。
FEMAPメニューを完全にカスタマイズできるように機能を拡張しました。
(ただし、現在は一部の日本語が文字化けする問題があります。対処法などの詳細は本書「4 判明している問題点」をご参照ください。)
他のコマンドを実行中にストレスウィザードを終了できないように修正しました。旧バージョンではストレスウィザード終了後にバックグラウンド処理でウィンドウ再配置が行われますが、FEMAPが応答なし状態のように見えました。
Parasolid/ACISジオメトリ エンジンによるカーブをFEMAP標準カーブに変換する際に発生したいくつかの問題を修正しました。 (8.3a)
ある種のサーフェイス上に パラメトリック カーブ を生成する際に発生した問題を修正しました。 (8.3a)
バー/ビームの断面形状定義で、Nastranビーム断面ライブラリを加えました。
非線形および周波数依存バネをサポートしました。
NE/Nastran用の膜力シェル エレメントをサポートした。
NastranのCBUSHエレメントをサポートしました。
圧力荷重でベクトル方向指定をサポートしました。
周波数応答解析に関して、複数の解析周波数の重ね合わせ指定をサポートしました。
条件式コマンドで、拘束条件式が重複して同じノードに関連づけられるとき、個々の条件式の削除を確認する機能を加えました。
NX Nastranインターフェイスをサポートしました。
解析セットマネージャから各ソルバーの解析モデル ファイルをエクスポートできるようになりました。
NASTRAN入力ファイルの生成(書き出し)前に、プレビューおよび編集する機能を加えました。
指定した別のメッシュ上のノード群の位置に合わせて、カーブに沿ったカスタム メッシュサイズを設定する機能を加えました。
1つ以上のサーフェイスを持ったソリッドに対して、高速3角形メッシャーがメッシュ生成に失敗することがあった問題に対処するため、メッシュ生成処理を改良しました。
穴を含むとても小さなバウンダリ サーフェイスのメッシュ生成を改良しました。
サーフェイスのメッシュ生成アプローチで使用する平面を決定するメソッドを改良しました。
4面体メッシュ生成の中間ノード追加で処理が中断する問題を修正しました。この問題は、3角形フェイスのエッジがサーフェイスのエッジ上にあり、フェイスの最大ノード番号がエッジ上にある場合に発生していました。 (8.3a)
このコマンドによって生成される6面体エレメントをソリッドに関連付けする機能を追加しました。これは、このコマンドに渡すすべての表面メッシュが同じソリッド上に生成され、かつ完全な閉領域を形成している場合に機能します。 (8.3a)
6面体メッシュ生成に失敗する問題を修正しました。この問題は、メッシュ生成の天井と底の間のメッシュ間隔が非常に狭く、ジオメトリがわずかに湾曲している場合に発生していました。 (8.3a)
マスターとスレーブ ノードを反転して剛体エレメントを生成する機能を加えました。
レイヤ選択の際、新規レイヤを作成する機能を加えました。
[修正]-[レイヤ]-[メッシュ]コマンドを新設しました。メッシュの属するレイヤを更新する機能を提供します。エレメントを選択することによって、関連するノード、プロパティ、荷重などの属するレイヤも併せて更新します。
他のジオメトリに加えて、[修正]-[レイヤ]-[ソリッド]コマンドがソリッドのレイヤを更新するように改良しました。
グループ、荷重セット、拘束セットのリナンバにおける問題を修正しました。これらの項目が解析セットの中で参照される場合に処理が不正確でした。
ジオメトリがリナンバされる際の、メッシュア生成プローチとエレメント関連付けデータのリナンバもサポートしました。
[修正]-[エレメントの更新]-[オフセット]コマンドで、ノードへ形状参照点を移動した線要素について、オフセットを自動計算する機能を加えました。
[修正]-[エレメントの更新]-[断面形状の削除]コマンドを新設しました。選択したビーム/バーのプロパティから断面形状の定義を削除する機能を提供します。
[修正]-[エレメントの更新]-[ビームの曲げねじり自由度]コマンドを新設しました。このコマンドはビーム エレメントのねじり自由度を定義するためのノードまたはSPOINTを指定する機能を提供します。
[修正]-[その他の更新]-[サーフェイスの法線]コマンドを新設しました。ソリッドの一部でないサーフェイスの法線方向を反転する機能を提供します。
関連付けられたアウトプット値に基づいたノードおよびエレメントの選択方法を加えました。
[ビュー]-[エンティティ検索]コマンドでバウンダリを指定したときに発生する問題を修正しました。 (8.3a)
[変形スタイル]に[ストリームライン](流線)表示のオプションが加わりました。
[コンタースタイル]の[アイソサーフェイス]オプションで、平面要素のアイソライン表示を行うことができるようになりました。ただし、あらかじめ[ビュー]-[オプション]コマンドでアイソラインの描画オプションをオンにしておく必要があります。詳しくは『コマンド リファレンス』をご参照ください。
複数の関数のグラフ表示をサポートしたことに伴い、[モデル データ]で複数の関数を選択できるように変更しました。
XYプロットで、1つの値だけでなく、(X値, Y値)ペアのラベルを付けるオプションを加えました。
指定したノードとの相対変位量に基づいて、変形図とダイナミック クエリ表示を行うための機能を加えました。
コンター/クライテリア凡例およびクライテリア表示のラベルを指数形式にする機能を加えました。
[ヘルプ]-[バージョン情報]コマンドをアップデートしました。より詳細なシステム情報を得られるようになりました。
ネットワーク版の[ヘルプ]-[バージョン情報]コマンドをアップデートしました。これにより個々のライセンスについて、所有ライセンス数、現在の利用可なライセンス数、ライセンス使用者の情報を得られるようになりました。
ネットワーク版で、所有ライセンスをすべて使っている時に[ヘルプ]-[バージョン情報]コマンドの[セキュリティ]ボタンを押すと、FEMAPがクラッシュする問題を修正しました。
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解析セットマネージャでサポートする解析プログラムのバージョンは次のとおりです:
FEMAPインターフェイス | 最新サポート バージョン |
NX Nastran | NX Nastran 1.0 |
ABAQUS | ABAQUS 6.3 |
ANSYS | ANSYS 6.0 |
MSC.Marc | MSC.Marc 2003 |
MSC.Nastran | MSC.Nastran 2001 |
NE/Nastran | NE/Nastran 8.2 |
他の解析プログラム インターフェイスの対応バージョンについては『トランスレータ リファレンス』をご参照ください。
ABAQUS 6.2および以降に関して、コンタクト定義に*SURFACE DEFINITIONから *SURFACEコマンドを使用するように変更しました。
平面応力エレメントを間違ったタイプで書き出していた問題を修正しました。
あるモデルをエクスポートするとき、ファイルの書き出しなしに単純に終了するためのインターフェイスを原因とする問題を修正しました。 (8.3a)
コンタクトに関して、ANSYSの警告メッセージを避けるためにFrictionデータの書き出しをMPDATAからMPへ変更しました。また、各フェイスについて書き出されるTSHAPをアップデートして、縮退された2次の3角形フェイスの付番を修正しました。
TARGEXXXコンタクト エレメントに関してTSHAPコマンドの書き出しにおける問題を修正しました。
正しく縮退されなかった4辺形に起因するCONTA17Xエレメントの書き出しにおける問題を修正しました。
解析マネージャを使用しない場合、PLANE82に余分なKeyOptが書き出される問題を修正しました。
ポスト処理について、倍精度結果ファイルをサポートしました。
*DEFINE_CURVEに書かれているxyペアの精度を増加させました。
5面体要素(3角柱)のノード接続順番を修正しました。これにより、第1フェイスの法線方向は内側を指すようになりました。
線形座屈解析についてBUCKLE上のオプションの書き出しを修正しました。
コンタクト セグメントがモデルから削除されるときの、コンタクト テーブルの作成における問題を修正しました。
CONTACTオプションの書き出しにおける問題を修正しました。Forceに基づくCoulomb Frictionのためのエントリーは間違って書き出されていました。また、任意のサーフェイスの周辺におけるノードの最大数の計算を修正しました。
NX Nastranインターフェイスが加わりました。
デフォルトでGROUNDCHECK、WEIGHTCHECKオプションが含まれるよう修正しました。
周波数応答、ランダム応答、スペクトル応答に関して、直接強制運動荷重をサポートしました。
PBEAML、PBARLをサポートしました。
NE/Nastranでは、シェル エレメントの特徴を取り除くカスタマイズはサポートされず、膜力シェル エレメントをサポートします。
RSPLINEエレメントをサポートしました。
CBUSHエレメント、PBUSHおよびPBUSHTプロパティをサポートしました。
非線形および周波数依存バネをサポートしました。
PARAM,RESVECの書き出しをスキップするオプションを加えました。
DLOAD, RLOAD2, TLOAD1の読み込みをサポートしました。
複数のFREQiコマンドの指定をサポートしました。
LOADコマンドの読み込みに関して、ある状況で角速度荷重(RFORCE)の原点を読み損なう問題を解決しました。
プロット出力を要求する時の、MEFFMASSの書き出しの問題を修正しました。
ランダムおよび周波数応答に関するCOUPMASS PARAMの書き出し機能を加えました。
DPHASEカード上の456自由度の書き出しエラーを修正しました。
CQUAD8およびCTRIA6エレメントについて、倍フィールド フォーマットの書き出しの問題を修正しました。
[修正]-[エレメントの更新]-[ビームの曲げねじり自由度]コマンドを使って、ノードまたはSPOINT曲げねじりを定義する機能を加えました。
初期張力を考慮した固有値解析をサポートしました。
op2ファイルからComposite Failure Indicesを読み込むとFEMAPがクラッシュする問題を修正しました。
コンタクト セグメントのためのDEFINE, NODEオプションの書き出しにおいて、ノード番号が間違って書かれる問題を修正しました。
標準エグゼクティブ コントロールをスキップする場合には、リスタートコマンドをスキップするようにしました (8.3a)
エクスポート処理がキャンセルされたときにも、FEMAPがNastranソルバーを起動する問題を修正しました。 (8.3a)
温度データの書き出しの書式に伴う問題を修正しました。
FEMAP v8.3.0でサポートするCAD/ジオメトリのバージョンは次のとおりです:
FEMAPインターフェイス | 最新サポート バージョン |
ACIS | ACIS 10.0 |
Parasolid | Parasolid 15.0 |
IGES (拡張IGESインターフェイス) |
読み込み: IGES 4.0, 5.2, 5.3 書き出し: IGES 4.2, 5.2, 5.3 |
STEP | STEP AP203, AP214 |
Pro/ENGINEER | v17, 2000i, 2000i2 (暗号化/複合化ファイルをサポート) |
CATIA v4 | CATIA v4.1, 4.2x |
CATIA v5 (追加オプション) |
CATIA v5 |
Unigraphics | v11〜v18 |
VDA | VDA-FS 1.0, 2.0 |
他のインターフェイスの対応バージョンについては『トランスレータ リファレンス』をご参照ください。
2.2.1 変換機能の強化
各インターフェイスの変換機能をアップデートしました。
1つのファイルから読み込めるソリッド ボディの数の上限を25,000から100,000に増やしました。 (8.3a)
2.2.2 CATIA v5への対応
CATEA v5用の追加オプション インターフェイスを用意しました。詳細はベンダーへお問い合わせください。
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従来のVisual Basic 6に加え、最新のVisual Basic .net からFEMAP APIへのアクセスをサポートしました。Visual Basic .netでのコーディングでは、従来のVariantデータタイプをObjectデータタイプに置き換えることでFEMAP APIを利用可能になります。 (8.3a)
feAppEmbedGraphics, feAppEmbedMessages, feAppVisible, feAppRegisterMessageHandler, feAppLockExit, feAppUnlockExit, feAppLockModel, feAppUnlockModel, feModifyOffsetsToRefPt, feModifyBeamWarping, feGroupEvaluate
feLoadCombine, feBCCombine, feAppMenu
ProgramFileRunning, PickQueryMode
3.3 新機能
画面上に表示することなしにFEMAPを実行する機能を加えました。
他のアプリケーションの中にFEMAPグラフィックス ウィンドウを埋め込む機能を加えました。
他のアプリケーションの中にFEMAP[メッセージとリスト]ウィンドウを埋め込む機能や、FEMAPの処理メッセージを他のアプリケーションへ直接送る機能を加えました。
標準コマンドおよびユーザー定義コマンドの両方を含めたFEMAPメニューをカスタマイズする機能を加えました。
セッションをロックして、ユーザーによる終了とモデル変更を禁止する機能を加えました。
個々のオブジェクトに定義されたジオメトリベースの拘束、荷重、コンタクトの展開および格納を行う関数を加えました。
新たに、様々なジオメトリ オブジェクト (ポイント、カーブ、サーフェイス、ソリッド)に関連付けられたノードおよびエレメントを取得する関数、およびサーフェイス上のエレメント フェイスを取得する関数を加えました。
削除可能なすべてのセット オブジェクトを削除する関数を加えました。
一切の手動による値の設定なしに、ビュー オブジェクトを標準初期化する関数を加えました。
バージョンアップを考慮して、ニュートラル ファイルのセット データに関するサポートを加えました。
プログラム ファイルの実行開始/終了、および描画の開始/終了のためのイベントを新たに追加しました。 (8.3a)
サーフェイスおよびカーブ オブジェクトにElementsWithFace関数を追加しました。 (8.3a)
次の関数を修正しました:
feFileWriteNeutral, feOutputFromLoad, feSurfaceCorners, feMeshEdgeMembers, feMeshSizeCurve
もし他のすべてのオブジェクトを破棄したとしても、CreateObjectを用いて開始されたセッションが早く終了してしまわないように、アプリケーション ロッキングの取り扱いをアップデートしました。
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[ファイル]-[初期設定]コマンドの[ユーザー メニュー]の機能を使用してメニューを編集すると、日本語文字(2バイト文字)メニューが文字化けを起こします。
メニュー編集機能が日本語文字(2バイト文字)の処理に対応していないため、メニュー定義ファイルに書き出す文字列データが壊れます。
問題を回避するには、次の2つの方法があります。
方法 1: メニュー、コマンドの文字列の最初と最後に半角文字(空白やピリオド)を入れる。
方法 2: テキストエディタでメニュー定義ファイルを直接編集する。 (書式については『活用ガイド』「9.4.1 Menu.espの書式」をご参照ください。)
FEMAPニュートラルファイルを介してv8.3から旧v8.xへモデルデータを渡す場合、[モデル]-[解析]コマンドの解析セット マネージャでソルバーに「NX Nastran」を指定してあると、旧FEMAPがアプリケーションエラーを起こします。
原因:
旧バージョンのFEMAPは、FEMAPニュートラル ファイル内の解析セットブロックに定義された未知のソルバー向けデータの処理に失敗します。
対処:
問題を回避するには、次の2つの方法があります。
方法 1: v8.3からニュートラル ファイルを書き出す際、あらかじめ解析セットのソルバー指定を「NX Nastran」から「MSC.Nastran」に変更しておきます。
方法 2: 書き出し済みのニュートラル ファイル内から、解析セットのためのデータブロック 822内Record
1, Solver(フィールド3)の値を“39”(NX Nastran)から“4”(MSC.Nastran)に変更します。
データブロック822の書式が分からない場合は、データブロック822全体をデータブロック セパレータ(データブロック前後の“-1”)も含めて削除します。
Parasolidジオメトリ エンジンを使用している場合、[ジオメトリ]-[スプライン]-[複数カーブ]コマンドは機能しません。
現在、調査中です。
現段階で対処方法はありません。次のバージョンアップ時に修正します。
進展があり次第、NST WebサイトのFEMAP FAQページに情報を掲載します。
ダイナミック クエリ機能を使ってジオメトリ情報を表示した際、そのジオメトリにメッシュが関連付けされている場合、ジオメトリ情報をマウス右クリックでスクリーンに貼り付けることができません。
現在、調査中です。
現段階で対処方法はありません。次のバージョンアップ時に修正します。
進展があり次第、NST WebサイトのFEMAP FAQページに情報を掲載します。
コンタクトを含むABAQUS解析モデルを書き出す場合、[ファイル]-[エクスポート]-[解析プログラム]コマンドの[解析モデルの手動作成]を使うと、コンタクトの定義が旧書式で書き出されてしまいます。
[解析モデルの手動作成]から呼び出されるABAQUSインターフェイスの不具合です。
[ファイル]-[エクスポート]-[解析プログラム]コマンドの[解析セットの作成/編集]ボタンを押すか、または[モデル]-[解析]コマンドを実行します。そして解析セットマネージャでABAQUSセットを定義した後、[エクスポート]ボタンを押して解析モデルデータ(ABAQUSINPファイル)を書き出します。
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本章には、Femap/ThermalおよびFemap/Flowについての更新情報が記載されています。
回転基準系( Rotating Frame of Reference)はFemap/Flowで使用可能なエンティティです。[Generic Entity]として定義されます。例えば、流体領域内に固定回転軸まわりに回転する構造物があるような場合、回転基準系を使用することにより、流体内の物体の回転を慣性系上でモデル化した非定常解析を行う場合よりも、計算負荷を大きく低減した定常解析が可能になります。流体ソルバーでは、回転基準系上で静止した物体のもとで定常計算を行います。
回転基準系は、流体領域全体や流体の部分領域(流体ソリッド要素グループ)に対して定義できます。回転基準系と静止基準系の境界で、流れは正確に計算されます。回転基準系はモデル内に複数定義可能です。
以下に回転基準系の使用例を例示します。
回転基準系設定された流体要素に対するFlow Surfaceの運動設定内容は、その回転基準系上でなされた物と見なされます。例えば、[Spinning/Translating Surface]指定がなければ、流体要素とともに、回転基準系上で静止(慣性系上で回転)していると見なされます。また、[Spinning/Translating Surface]設定で、回転基準系と逆回転を設定すれば、慣性系上で静止した流体壁面を設定出来ます。
設定手順の詳細に関しましては、Femap/Thermal v8.3Jマニュアル「10.4.11回転基準系(Rotating Frame of Reference)」に記載がありますのでご参照ください。
並進、回転に関する周期境界条件を定義可能となりました。[Generic Entity]として定義されます。流れ場/スカラー場 , 流体/熱 に対して周期的解を計算可能です。
周期境界条件は、周期性を有する2つの面,以下周期境界面(Periodic faces)と呼ぶ,に対して設定可能です。2つの周期境界面は同一のメッシュを持つ必要があります。回転周期境界条件は、回転基準系( Rotating Frame of Reference )と併用も可能です。
以下に、並進周期境界条件の使用例を例示します。
現在のバージョンの仕様上の制限により、回転周期境界条件の設定では、周期回転軸上に、周期境界面のエッジが乗らないように設定する必要があります。
設定方法の詳細に関しましては、Femap/Thermal v8.3Jマニュアル「10.4.12周期境界条件(Periodicity Boundary Condition)」に記載がありますのでご参照ください。
コマンドプロンプトからのTMGの直接起動のための設定について、v8.2.1Jとv8.3Jまたスタンドアローン版とネットワーク版に相違点があります。
v8.3Jネットワーク版またはv8.3Jスタンドアローン版の場合、セットアップディレクトリ下の \femap83\tmg\femap\com の下にあるファイルtmg.cmdへのパスをシステム環境変数設定の[Path]変数に追加してください。
パスの追加は、[コントロールパネル]−[システム]−[詳細設定]タブ−[環境変数]ボタンから行います。作業の詳細手順に関しましては、Femap/Thermalマニュアル「2.2.2 TMGの直接起動」に記載されていますのでご参照ください。
なお、v8.2.1Jネットワーク版の場合は、上述パスの追加に加えて、tmg.cmdファイルの編集も必要となります。具体的には、
rem set ESP_LICENSE_FILE=@origin1 → set ESP_LICENSE_FILE=@(サーバー名)
のように変更します。(サーバー名)の部分には、実際のサーバー名もしくはIPアドレスをご指定ください。
Femap v8.3J / Flow の計算結果のA-Vectorのベクトル表示は、ノード上で表示されるように変更されました。
旧バージョンでの計算結果をv8.3でポスト処理する場合は変更されません。つまり、エレメントにベクトル表示される従来の表示のままとなります。v8.3で計算された結果については、A-VectorのアウトプットベクトルIDが変更されており、ベクトル表示はノード上となります。
従って、グループごとの表示を行う場合などには、グループにノードも含めておく必要が生じますので、ご注意ください。
MODLF, VUFFファイルは、ASCII形式からBINARY形式に変更されました。
異なる流体領域の場合に対して、2種類の流体を定義可能となりました。例えば、流体領域Aを空気、領域Bを水とすることが可能です。混相流や異なる流体の混合を意味する物ではありません。
v8.2.1J以前のバージョンでは、流体物性の粘性に関する記述に誤りがありました。Femap[流体材料定義]ダイアログ上、マニュアル上の記載に誤りがありました。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。以下のように訂正いたしました。
1. Femap 上で[モデル]-[マテリアル]から<材料タイプ>を流体とした際に表示される[流体材料定義]ダイアログ上の粘性の部分に関して、“動粘度”とありますが、これは誤りでした。
“絶対粘度”に訂正しました。
誤: 動粘度 (SIで[m2/s])
正: 絶対粘度 (SIで[Pa・s])
ダイアログ上では、以下のように訂正しました。
2. 上述1.に対応したFemap マニュアル上の記載にも誤りがありました。v8.3へのバージョンアップに伴い、マニュアルの記載も訂正しました。
Femap材料定義ダイアログ上で行った電気抵抗率の温度依存性テーブルの参照設定が、計算に反映されないという問題が修正されました。
熱収支計算機[Heat Flow Calculator]が正常動作していません。熱収支計算結果の.HTFファイルが出力されない状態です。
例えば、代わりに[Printout Options]などをご使用下さい。なお、[Printout Options]では計算前に、出力部位をエレメントグループで指定しておく必要があります。
以下に設定手順例を示します。
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